私たちの快適な住まいの考えとは「結婚 → 子育て → 子どもの独立 → 定年 → 終の住処」というライフステージの中で家族との楽しい思い出が詰まった空間であり、愛着のある空間でありたいと思っています。

それには住まい手が、家の中のどの空間にいても、どの時間においても、どの季節においても寒さや暑さによる不快な空間・時間・時期がないように……住む空間の断熱性能を高めること、気密性能を高めることで快適な住まいを実現します。

快適な環境では、体は最小限の負担で体温を維持し、全身が心地よい温度に包まれます。暑さや寒さを気にせず、体と心がリラックスしたまま、居心地良く過ごすことができます。

住まい手が安心して気持ち良く過ごせるためには、快適な熱環境が欠かせません。

台風や地震などの自然災害においても、家族を守る空間として存在しなければならないと考えますので、大地震が来ても半壊、破損があっても倒壊しないで安全に逃げることができることが大切で、耐震性能を担保することで安心した生活をおくることができます。

住宅の基本性能である断熱性能と耐震性能を数値化することにより、安心で快適な住まいが可能になると考えます。この基本性能をベースにして、住まい手の価値や生活スタイルから家族の会話が弾むような空間、趣味に没頭できるスペース、早く帰りたいと思える空間、家事が楽にできる居心地の良い場所、収納がたくさんある空間などの多くの要望事項と、創り手の経験や価値観、建築に関する知識をもとにヒアリングが行われ、住まい手たちが現在から未来に向けてどのような生活をしていくかをイメージし、空間の配置や空間の色彩、素材、空間のサイズ、光の配分、設備などのバランスなど、これらの要素が調和することにより、その空間で生活する住まい手たちに心地よさや幸福感をもたらすにはどうすれば良いかを考えます。

この作業は決して簡単ではなく、創り手は住まい手とのコミュニケーションを通じて要望を把握し、それをカタチにすることに挑戦します。そこで生まれる空間は、単なる物理的な存在だけでなく、感性やライフスタイルとも深い関わりを持つような居心地よい空間にすることが大切です。

住まい手がその空間で安心感や満足感を抱き、日々の生活がより豊かになるような感覚は、住まい手がその空間に共感し、愛着を持つことで、生活の一部となり、このようなトータルな価値観が快適な住まい・人を幸せにする空間を作り出すと考えます。